冬こそ意識的に水分補給を

犬の体の約7割を占める水は、犬の生命活動にとても大切なもの。寒い冬は愛犬の飲水量が少なくなりがちですが、あまり水を飲まない状態が長引くと、腎臓病などの病気や不調を引き起こす原因になることも。

愛犬に上手に水分補給させるためのコツをご紹介。しっかり水分補給をして、元気に冬を乗り越えましょう!

 

冬に犬の飲水量が減りやすい理由は?

水を交換する頻度が減って鮮度が落ちるため

犬は新鮮な水を好みますが、冬は水飲み容器の中に水が残っていることも多く、交換や補充の頻度が減ってしまいがちです。すると水の鮮度が落ち、味が変わって犬が飲まなくなることがあります。

運動量が減るため

外が寒かったり雪が降っていたりすると、散歩の時間が短くなるなど、運動量が減ることもあるでしょう。また、寒いときは犬も暖かい場所から動かなくなりやすく、水を飲むきっかけが減ってしまい、飲水量が少なくなるのです。

飼い主さんが飲水量を気にしなくなるため

夏場は飼い主さんが愛犬に水分補給させようと意識する一方、冬はそれほど気にしなくなりがちです。そのため水飲みボウルが空になっているのに気づかないことも。

犬の体が季節に対応している

冬場は夏場ほど体温を下げようとする機能が働きません。またその必要性もないので、体温維持のための給水はそれほど必要ではなくなる、というのが本当のところです。そこで、特に水分を摂取しなくても良い状況が生まれているのです。飼い主さんがせっせと、水を飲むように促してもなかなか飲まないのは、そのような理由があるからです。

 

 

冬場は自律神経が乱れやすい?

 

寒さから散歩に行く機会も減ってしまうときには、いつもよりも犬に活気がなくなりがちです。刺激も少なくなり、なんとなくぼーっと過ごす時間が多くなることで自律神経が乱れてしまうのです。室内で過ごすことがストレスになり、これまで通りの水分補給も、しなくなるという理由もあります。

できるだけ暖かい日は外に出て気分転換をするなどして、犬の生活を向上させてあげてください。冬場は人間もなんとなく非活動的になるものです。それをなんとか避けるためにも、犬の生活時間にも工夫をしてあげてください。水分を取らないのは、自律神経も一因だということを飼い主さんが知ることが大切なのです。

飲水量が減るとどんな病気が起こりやすい?

尿石症(にょうせきしょう)

小さな結晶や結晶が固まった結石が、尿路をふさいだり尿路にたまったりする病気。飲水量が少なくなると、オシッコが濃くなって結晶ができやすくなるほか、オシッコと一緒に体外に排出されにくくなるため、冬に症状が出やすくなります。

細菌性膀胱炎(さいきんせいぼうこうえん)

膀胱に細菌がたまって炎症を起こす病気。飲水量が減ってオシッコの量が少なくなると、細菌が膀胱に長時間とどまりやすくなるため、冬に多く見られます。

腎臓病(じんぞうびょう)

“隠れ腎臓病”だった犬に症状が現れやすいのが冬。腎臓は水分量の減少に影響されやすく、冬場の尿検査で異常な数値が出て腎臓病が発覚するケースも多くなります。

歯周病(ししゅうびょう)

飲水量が減ることで口内の細菌が増え、歯周病が悪化しやすくなります。また、夏場よりヨダレの量が減り、口内が乾燥しやすくなるのも一因です。

 

冬でも脱水症になる犬に用心を

冬場は暖房器具のある部屋で過ごすことが多い犬もいます。その上、水をきちんと飲まないとなると脱水症がいつ起きてもおかしくない状況なのです。冬場は脱水症になる犬は少ないとは言え、いつ何時、不意に脱水を起している可能性もあるのです。

ハアハアと口での呼吸が止まらずに表情がうつろになっているときには、確実に脱水症を疑ってください。危険な状態になる前に、早めに対処することが肝心なことは確かです。とにかく水分を強制的にも摂らせてください。

脱水を防ぐためにも美味しい水を準備する

冬場こそ、水を選び抜いてあげてください。ウエットフードを増やすなど絶対に水分不足にならないように、配慮してあげる必要があります。自分のほうから水を飲みに行くということが少なくなる冬場は特に、飲みやすいペット用の水などを準備して、対応することが絶対に肝心なのです。

上手に水分補給させる工夫

水をあまり飲みたがらない犬も上手に水分補給できるよう、ふだんの生活にちょっとした工夫を取り入れるのもおすすめです。

ドライフードをふやかして水分量アップ

愛犬がふだん食べているドライフードに水やぬるま湯を加え、少しふやかして与えることで水分を補給することができます。もし食べない場合は、少量から少しずつ水分量を増やしてみて。このとき、加えた水分量はしっかり把握しておくようにしましょう。

ウエットフードで水分補給

 1日数回に分けて与えるドライフードの1回分を、水分量の多いウエットフードに替えてみるのも効果的。ただし、ウエットフードは噛む回数が少なくなりがちなので、歯垢がたまらないようデンタルケアをしっかり行うようにしましょう。

給水器をボウルタイプに替える

犬の体の構造上、顔を上げて水を飲むボトルタイプの給水器だと飲みにくいことがあり、あまり水を飲みたがらなくなる犬もいます。また、ボトルタイプだと一度に出てくる水の量が少なめなので、より飲みやすいボウルタイプの給水器に替えるのもいいでしょう。

水飲みボウルを高くする

犬によっては、頭を下げて水を飲む体勢がつらい場合もあります。とくにシニア犬や関節痛のある犬は要注意です。体に負担がかからないよう、ボウルを台に置くなどして高さを上げ、自然な立ち姿で飲めるようにしましょう。

水にニオイや味をつける

 水に愛犬好みのニオイや味をつけることで、犬が飲むようになる場合もあります。犬用ミルク、はちみつ、肉のゆで汁などを少量加えてみるといいでしょう。ただし味つきの水は傷みやすいため、こまめに取り替えてください。

 

飲水量が減りがちな冬こそ、水分補給はとても大切。冬も愛犬がしっかり水を飲んでいるか、気にかけてあげてくださいね。