愛犬の冬の寒さ対策

犬は人とは違い全身を毛で覆われていますが、寒さに強いとは限りません。

小型犬や短毛犬種、子犬・シニア犬など寒さに弱い犬もいます。犬が寒いと感じる温度は個体差がありますが、愛犬の寒がっている合図に気を付け、必要に応じて防寒対策をしてあげましょう。

犬も寒さに弱い?

犬種ごとに異なる短毛・長毛などの性質によっても、寒さに対する感覚には大きな違いが生まれますが、犬の中でも北海道犬やシベリアンハスキーといった寒冷地域出身の大型犬は寒さに強いですが、パピヨンやチワワなどの小型犬や、ブルテリアやミニチュアピンシャーなどの短毛犬種は寒さに弱いため、防寒対策をする必要があります。

また、子犬やシニア犬は成犬に比べ、体温調整がうまくできないため、注意する必要があります。

犬が寒いと感じる温度・寒いときのサイン

個体差がありますが、犬にとって室温23〜26℃、湿度45〜65%が快適な環境といわれています。犬が震えていたり、鼻を隠して丸くなって寝ていたりする場合は、その子にとって「寒い」という合図になるため、室温を上げるか、洋服や防寒グッズを用意してあげると良いでしょう。

 

寒い時期のお散歩の注意点

寒い時期のお散歩には注意点があります。 室温と外気温の差が激しい場合には、急激な温度変化に身体がこわばりケガをしやすくなります。

特に寒さに弱いとされる犬種の場合には、散歩に出かける際、専用の服を着せてあげると良いかもしれません。

 

雪が積もる地域で気を付けてあげたいこと

雪が積もる地域ならではの注意点があります。

路面凍結防止に使用される融雪剤(ゆうせつざい)は「塩化カルシウム」という成分が含まれているので、肉球などに触れると炎症を起こして赤くなったり、皮が向けてしまったりすることがあります。また、誤って食べてしまうと中毒症状を引き起こし、嘔吐や下痢、腹痛などの症状が出ることがあるので、雪で濡れた足は舐めさせないようにしましょう。

犬用シューズを着用するのも対策の一つですね♪

 

 

犬の寒さ対策とおすすめアイテム

お留守番の時におすすめの「湯たんぽ」

湯たんぽの暖かさは持続性があるため、夜の睡眠時やお留守番時にも最適。暑い時は離れて、寒い時はくっつくことができるので、犬が自分で調整できるところが良いポイントです。

ただし、湯たんぽに長時間触れていると低温火傷になる恐れがありますので、愛犬が長時間使用していたら、定期的に離すようにしましょう。

また、人間用の湯たんぽを使う場合は、犬には熱くなり過ぎてしまうため、ぬるめのお湯を入れたり、カバーを厚くしたりして、必ず温度を確認してから使用するようにしましょう。

犬用のコタツ

最近ではペット用のコタツも出てきました。暖かいだけでなく、布団で囲われているので、隠れ家のような安心感が得られ、スイッチが入っていなくても好んで入る犬も多いようです。 新鮮な空気が吸えるようにコタツ布団が一部めくれるようになっていたり、ヒーターを取り外してベッドの下やサークルに取り付けられるものもあります。

ただ、ペット用のコタツは対象が猫や小型犬の場合が多いです。中型犬や大型犬はコタツの使用は難しいので、ほかのアイテムを利用しましょう。

ペット用のヒーター

ペット用ヒーターは、サークルやベッドの下など愛犬のお気に入りの場所で使用することができます。また、部屋の中に1箇所ヒーターを用意しておくことで、犬が自ら涼しい場所と暖かい場所を選んでくつろぐことができるのもポイントです。

底冷えを軽減する「マット」

畳やフローリングは底冷えしがち。そんなときは、マットを活用すれば底冷えを軽減できます。

フリース素材を使用していたり、アルミシートを内蔵していたりすれば、普通のマットより温かさを感じやすいでしょう。また、さまざま大きさのマットがあるので、ケージ内でも使用できるのも嬉しいポイントです。

カフェマットの場合は厚みがない分、ベッドにプラスして使用したり、室内でブランケットとして一緒に使用することも可能です。さらに、折りたためば持ち運びも簡単なので、外出時に使用することもできます。自分のにおいが付いているので、カフェやホテルにお出かけしたときでも安心して過ごせるでしょう。

犬の暖房で気をつけること

とても便利な暖房ですが、注意しなければいけない点もあります。 まずは、一緒に暮らしている犬の種類です。前文でも書きましたが犬種によって寒さに強い・弱いがあります。 シベリアン・ハスキーやバーニーズ・マウンテンドッグなど寒さに強い犬種の場合には、安易に暖房を使用すると、犬にとっては逆に負担になってしまいます。犬種によっては、冬の気温のほうが過ごしやすいこともあるのです。

この場合は、温まった部屋だけでなく、涼しい玄関や廊下にも犬が自由に行けるようにするといいでしょう。

また、暖房器具として、ヒーターを使用する方も多いと思いますが、犬がいる家庭では、ヒーターを倒してしまったり、近づきすぎて低温火傷を負う可能性があるため注意が必要です。

 

長時間の使用は控える

ずっとヒーターや暖房をつけておくことは、実は犬にとって良くありません。

家の中は暖かい環境だとしても、散歩などで外に出る時に急激な気温の変化を体感することになります。

急激な体感温度の変化は体調を崩す原因になるため、暖房やヒーターは最小限にし、代わりに防寒グッズを与えると、犬自身が自分で体温の調整をできるようになります。

過度な乾燥に注意

過度な乾燥は、犬の皮膚トラブルの原因になります。犬にとって快適な湿度は45〜65%といわれているため、それ以下にならないよう、加湿器を使用したり、濡れたタオルを室内で干したりして対策しましょう。

ケージなどでコンセントを隠す

噛み癖のある犬のそばにコンセントがあると、コンセントで遊んで感電してしまったり、漏電が火災の原因になってしまったりする恐れがあります。

ヒーターを使う際は犬が届かない位置で使用し、周囲に燃えやすいものは置かないようにしましょう。ケージやストーブガードで囲っておくのもおすすめです。

体調の変化に気をつける

暖房器具をずっと使用していると、気がつかないうちに部屋が暖まりすぎて頭がボーとしてしまったり、脱水症状になってしまうこともあります。 水はいつでも飲めるようにすることと、適度な換気をすること、室温だけでなく湿度も気にするようにしましょう。

コタツやヒーター、湯たんぽなどは気づかないうちに犬が低温やけどをしてしまうこともあります。犬の様子はこまめに確認し、眠ってしまっている場合には暖房器具のスイッチをオフにしたり、離すようにしましょう。

愛犬に合わせた寒さ対策を

 犬は犬種や被毛のタイプによって寒さに強いか弱いかの差があります。暖房を使った寒さ対策をするときには、必ず逃げ場を作ってあげ、犬の様子をこまめに見るようにしましょう。 また、散歩のときには急激な気温差に気をつけるほか、犬用のスノーウエアやシューズをうまく利用して融雪剤や雪から被毛を守ってあげることが大切です。愛犬に合わせた寒さ対策をしてあげてくださいね。