愛犬の健康チェック
家族の一員である愛犬には、いつも元気でいてほしいし長生きしてほしいもの。そのために心がけたいのが、愛犬の健康チェックです。
毎日の生活の中で愛犬とコミュニケーションを取りながら、健康状態を把握し、何か普段と違う様子を感じたときは、すぐに獣医師に相談することをおすすめします。大切な愛犬のために、こまめなチェックと動物病院での定期的な健康診断で、早期発見・早期治療に努めましょう。
愛犬の健康チェックを習慣にしよう!
愛犬の健康チェック、いつもどのようにしているでしょうか? もしかしたら「特にしていない」という飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。愛犬の健康については、日々のお世話やコミュニケーションの中で十分に観察・チェックをすることができます。
たとえ病気にかかっていても、ごく初期の段階で発見することができれば短期間の治療ですむことも少なくありません。また、こまめなチェックは病気の予防にもつながります。ぜひ、日々の健康チェックで愛犬の健康を守ってあげましょう。
犬の行動観察による健康チェック方法
はじめに、行動面でのチェックです。おおげさに構える必要はありません。次のことについて、いつもとは違う様子、これまでと比べての変化がないかを観察してみましょう。どれもふだんのお世話や触れ合いの中から気づけることばかりです。
まずは、食欲や食事の量から。食べる量、水を飲む頻度に変わりはないでしょうか。食欲が落ちていると気づくこともあれば、食欲が増していると気づくこともあるかもしれません。
便や尿の状態も見てみましょう。下痢をしている、血尿や血便が出ているというときは、体内で何かしらの異常が起きていることが考えられます。トイレの回数もカウントしてみるといいでしょう。
そのほか、かゆがったり痛がったりする素振りはないか、歩き方はいつもと変わりないか、咳をしたり呼吸が荒かったりすることはないかを確認します。
もし、ここまでのチェックでいつもとは違う様子に気づいたときは、獣医師に相談するようにしましょう。
身体の部位ごとに見ていきましょう
次に、犬の身体の部位ごとに、どのように健康状態を確認すればいいのかを説明します。目で見ることはもちろん、手で触れたりにおいをかいだり、飼い主さんの五感を使ってチェックしていきましょう。
健康チェック:全体
愛犬の肋骨を、胸部から尻尾に向かって優しく触ってみてください。その犬種の持つ元々の体型によって微妙に異なりますが、肋骨の終わり部分からお尻の間に「ウエスト」があるはずです。お腹まわりや首まわり、お尻はたるんでいませんか? ピュリナの「ボディコンディションシステム」を利用し、愛犬の体型維持や体重の管理に気を配ってあげましょう。
健康チェック:目
目やにや涙、充血が見られるときには、何かしらの異変が起きている可能性があります。老犬の場合は、視力が落ちて目が見えにくくなっていることもあるので、モノの動きを追えているか、何かにぶつかる回数が増えていないかといったことも定期的にチェックしてみましょう。チワワやプードル、シーズーなど、涙やけがよく見られる犬の場合は、目を傷つけないように注意しながら、こまめに目の周囲を拭くとよいでしょう。
健康チェック:耳
耳垢やにおいはありませんか? また、愛犬がかゆがっていませんか? 耳垢があれば、コットンが多めについている綿棒などで取ります。犬の耳の中は、入口から比較的近い場所に鼓膜があるため、愛犬が動いたりしないよう十分に注意しながら、見える場所にある耳垢をゆっくり優しく掃除してあげましょう。耳の中に濃い赤茶色の耳垢が大量にある、においが強いなど、何か気になる点があれば、すぐに獣医師に相談することをおすすめします。
健康チェック:鼻
犬の鼻は、基本的には湿っているのが健康な状態だとされています。乾燥した場所にいたり寝起きだったりすると乾いていることもありますが、しばらくして濡れていれば問題はありません。乾いた状態が続くようであれば、体調不良の可能性があります。鼻水や鼻血が出ているときも要注意です。
健康チェック:口・歯・歯茎
口の中は観察しにくいのですが、大きく口を開けさせて、歯茎や舌はピンク色をしているか、口臭はないか、歯石がついて色が変色している歯はないかを確認してみましょう。見た目に変わりはなくても、口臭がきつく感じる場合は歯周病の疑いがあります。
健康チェック:皮膚・被毛・爪
毛がぼさぼさでもつれていないか、抜け毛が多く脱毛しているところはないか、フケの量が多くはないか、皮膚に傷はないか、全身をチェックしていきましょう。
同時に爪の伸び具合も確認してください。爪が伸びすぎると巻いた状態になり、歩きにくくなってしまいます。伸びた爪が、カーペット等にひっかかりケガにつながることもあるので、定期的に爪切りをすることが大切です。
健康チェック:おしり・肛門
汚れやただれ、腫れや出血はないか、見てみましょう。盛んにおしりを気にしたり、どこかにこすりつけたりするときも、何かしらの異常が起きている可能性があります。
健康チェック:関節
犬は関節に不調の出やすい動物です。歩き方がおかしいときはもちろんですが、そうでなくても触れて痛がったり嫌がったりするところはないか、腫れているところはないかよく確認してください。